製品概要

MYTEK Digitalのコンシューマ―用DACの最上位機種にあたる製品が、Manhattan DAC IIです。最上位にふさわしく、ESS Technology社のフラッグシップDACチップ「ES9038PRO」を搭載するだけでなく、CRYSTEK製低ジッター水晶発振器「Femto Clock」とMYTEK Digital独自のジッター低減回路との組み合わせにより、DACチップの真価を発揮させます。さらにアナログ段・デジタル段で電源トランスから独立した電源回路を擁すことで、ノイズとクロストークを徹底的に低減します。加えて、最新の音声フォーマット「MQA」のフルデコードにも対応するなど、Manhattan DAC IIは音楽制作の現場で培われたMYTEK Digitalの技術の粋を結集した、最先端のDACとして世界中で注目を浴びています。

製品バリエーション品番JANコード商品ジャンル希望小売価格
Manhattan DAC II (Black)MTK-DA-MHT-2-B4562314013115USB DACオープン価格(市場予想価格759,000円)
Manhattan DAC II (Silver)MTK-DA-MHT-2-S4562314013122USB DACオープン価格(市場予想価格759,000円)
Manhattan DAC II (Gold)MTK-DA-MHT-2-G4562314013139USB DACオープン価格(市場予想価格759,000円)

Manhattan DAC IIは、生産完了に伴い販売を終了いたしました。ご愛顧誠にありがとうございました。(2022年3月)

主な特長

  • ESS Technology社のフラッグシップDACチップ「ES9038PRO」を採用
  • 32bit/384kHzまでのPCMデータのほか、11.2MHz(DSD256)までのDSDデータのネイティブ再生に対応
  • 認証取得済みハードウェアMQA®デコーダ内蔵
  • 内部ジッター0.82psを誇る”MYTEK フェムトクロック・ジェネレーター(TM)”を搭載
  • MYTEK Digital独自のジッター低減回路”C777クロッキングアーキテクチャ”
  • アナログ段およびデジタル段用にそれぞれ独立した2つの独立した電源で、ノイズとクロストークを低減し、パワー感と一貫性のある音質を実現
  • SDIF3を含む多彩なデジタル入力端子を搭載
  • Word Clock入出力端子を搭載し、複数台のManhattan DAC IIによるマルチチャンネル同期が可能
  • リファレンス・グレードのプリアンプ部
  • バランス駆動対応のヘッドホンアンプ部
  • 多彩なボリューム調整機能
  • 先進的なオーディオインターフェース機能
  • オプションカードの取り付けによる機能拡張が可能

従来モデル(Manhattan DAC)からの改良点

Manhattan DAC IIは、従来モデルのManhattan DACと同じシャーシ、同じ電源、および同じフロントパネル回路を使用していますが、新たに設計されたメインボードを使用しています。このメインボードの改良により、Manhattan DAC IIは十分な音質向上を実現し、劇的に改善されたディテールと解像度と色付けの全くない最先端のアナログプリアンプ性能を達成しました。

  • 世界最高性能の130dB Sabre 9038PRO DACチップセット。
  • 32bit/384kHzまでのPCMデータのほか、11.2MHz(DSD256)までのDSDデータのネイティブ再生に対応
  • 世界トップクラスのトランスペアレンシーを誇るアナログプリアンプアッテネータ
  • MQAハードウェア・デコーダー内蔵
  • Roon Readyネットワークカード(オプション・別売)
  • 改良されたフォノプリアンプカード(オプション・別売)
  • 操作しやすくなった新メニューシステム

主な特長

ESS Technology社のフラッグシップDACチップ「ES9038PRO」を採用

Manhattan DAC IIはESS Technology社の最新世代のフラッグシップDACチップ「ES9038PRO」を同社製品として初めて採用。ESS Technology社との綿密な連携により、歴代最高性能を誇るDACチップの能力を余すところなく引き出しています。

32bit/384kHzまでのPCMデータのほか、11.2MHz(DSD256)までのDSDデータのネイティブ再生に対応

MYTEK DigitalのDAC製品は、古今東西のハイレゾ音源のほぼすべての再生に対応すべく、384kHzまでのPCMデータだけでなく11.2MHzまでのDSDデータのネイティブ再生に対応(DoP再生の場合には5.6MHzまでとなります)。また、32bit音源の再生にも対応するなど、将来も安心してお使いいただけます。

※ 本製品はメルコシンクレッツ製オーディオ用NAS「DELA」でのDSDマーカーレス再生による11.2MHz DSD再生に対応しています。

認証取得済みハードウェアMQA®デコーダ内蔵

近時注目を浴びている新フォーマット「MQA」。MYTEK DigitalのDAC製品は、全機種にMQAフルデコード機能を搭載しています。MQAフルデコード機能はMQAの技術的な特長を完全に引き出すために必要不可欠です。また、USB入力だけでなく、同軸デジタル入力・光デジタル入力・AES/EBU入力といった従来のデジタルオーディオ入出力端子経由でのMQAデコードも可能です。お使いのCDプレーヤー/CDトランスポートでMQA-CDを再生いただき、MYTEK Digital製品とデジタル接続することでMQA-CDのクオリティを完全に引き出すことができます。

内部ジッター0.82psを誇る”MYTEK フェムトクロック・ジェネレーター(TM)”を搭載

Manhattan DAC IIは驚異的な低ジッター性能を誇るCrystek社製水晶発振器をマスタークロックとして採用。内部ジッター0.82ピコ秒という極めて低いジッター値を実現する最新デバイスを採用することで、D/A変換時の時間軸上の揺らぎを圧倒的に低減しています。

MYTEK Digital独自のジッター低減回路”C777クロッキングアーキテクチャ”

MYTEK Digitalは長きにわたるA/Dコンバーター開発の経験から、単に低ジッターな発振器をマスタークロックとするだけでは不十分で、回路全体を通じて低ジッター環境を構築することが最良の録音再生環境のために必要不可欠であることを知っています。Manhattan DAC IIはMYTEK独自の回路技術により、低ジッターな水晶発振器の実力を真に引き出すことに成功しています。

アナログ段およびデジタル段用にそれぞれ独立した2つの独立した電源で、ノイズとクロストークを低減し、パワー感と一貫性のある音質を実現

Manhattan DAC IIの電源部は、最上位機種に相応しいアナログ電源を搭載しています。全体の重量の約半分を占めるほどの強力な電源部は、アナログ部とデジタル部で完全に分離された設計となっており、それぞれ専用のシールド付きトロイダルコアを搭載した高性能電源となっています。また、日本仕様は100V入力を可能とした特注品を採用。日本の電源環境でも安定した実力を発揮します。

SDIF3を含む多彩なデジタル入力端子を搭載

Manhattan DAC IIのデジタル入力端子はD/Aコンバーター製品群のなかでも圧倒的に多彩です。同軸デジタル・光デジタル入力のほか、AES/EBU入力、SDIF3入力を備えます。SDIF3入力は11.2MHzのDSDデータを入力することが可能で、業務用のDSD対応レコーダーで録音したデータを直接Manhattan DAC IIに入力することができます。

Word Clock入出力端子を搭載し、複数台のManhattan DAC IIによるマルチチャンネル同期が可能

Manhattan DAC IIはWord Clock入出力端子を搭載。Word Clock対応のCDトランスポート、D/Dコンバーターと同期することが可能なほか、複数台のManhattan DAC IIと接続して同期運転をさせることで、優れたマルチチャンネル環境を構築することが可能です。

リファレンス・グレードのプリアンプ部

Manhattan DAC IIに搭載されているプリアンプ部は、RCA入力だけでなくXLR入力も搭載する完全な高性能アナログプリアンプとして動作します。他のCDプレーヤーやその他のオーディオ機器と接続して、メディアセンターとしてお使いいただけます。

バランス駆動対応のヘッドホンアンプ部

Manhattan DAC IIに搭載されているヘッドホンアンプ部は、専用設計のヘッドホンアンプ製品に引けを取らない充実した内容です。2つの6.3mmフォーン端子は、ヘッドホンを同時に2台駆動することができるほか、オプションのバランス駆動用コンバーターケーブルをご利用いただくことで、ヘッドホンのバランス駆動をも可能にします。また、ヘッドホンアンプ部とライン出力とでボリュームを個別に調整することが可能です。

多彩なボリューム調整機能

Manhattan DAC IIのボリュームは、ESS TechnologyのDACチップ「ES9038PRO」に内蔵されている高精度な32bitデジタルボリュームを利用することができるほか、R2Rのアナログ方式アッテネーターを使用することも可能です。どちらも100ステップで細かく音量を調整することができます(プリアンプとしてお使いいただく際にはアナログボリュームを有効にしていただく必要があります)。また、ボリュームはバイパス設定も可能なほか、シアターモードでのユニティ・ゲイン出力も可能です。

先進的なオーディオインターフェース機能

Manhattan DAC IIは入力されたデジタルオーディオ信号をUSBケーブル経由でPCに取り込むためのオーディオインターフェース機能を搭載しています。

オプションカードの取り付けによる機能拡張が可能

Manhattan DAC IIはオプションカードの増設により、さらなる機能強化が可能です(オプションを2つ載せる場合には機能制限がございます)。

オプション(別売)

高精度PHONO アナログプリアンプカード

Manhattan DAC IIの生産完了に伴い、オプションカードの後付けサービスは終了いたしました。

製品型番:MTK-OP-MHT-PE
希望小売価格:¥178,800 -(税別)

本製品は、MYTEK Digital製USB DAC「Manhattan DAC II」のオプションカード取り付け部に取り付けることで、「Manhattan DAC II」にフォノ入力機能を付加するものです。

  • カスタム仕様のニッケルコア昇圧トランスを搭載した高性能フォノプリアンプ回路(MM/MC対応)を採用しています
  • フロントパネルのメニューまたはリモコンを使用して、以下の設定の切り替えと調整が可能です
    • 入力インピーダンス、昇圧比、RIAAカーブ、ゲイン選択
  • 諸特性
    • 最大入力レベル(1 kHz): MM=16mV, MC=1.8mV
    • 入力インピーダンス: MM=47kΩ; MC(半導体)=1kΩ, 500Ω, 100Ω; MC(トランス)=1kΩ, 500Ω, 100Ω
    • ゲイン: MM=49±1dB; MC(半導体)=68±1dB; MC(トランス)=68±1dB
    • 出力レベル: XLR=2.0 V(150 Ω) ;RCA=1.0 V(75 Ω )
    • RIAA偏差: MM=47kΩ; MC(半導体)=1kΩ, 500Ω, 100Ω; MC(トランス)=1kΩ, 500Ω, 100Ω
    • 全高調波歪率: 0.0068%
    • SN比: MM=71dB; MC(半導体)=62.3dB; MC(トランス)=59.2dB
    • チャンネルセパレーション(10kHz): -82dB

※ 本製品はメーカー認定エンジニアによる取り付け作業が必要です。本製品の単品販売はいたしません
※ オプションカード取り付け作業は弊社にて行います。希望小売価格は作業工賃等全て含んだ価格です
※ 日本向け正規輸入品のみ、本製品の取り付けを行います。本製品の購入にあたり本体シリアル番号の確認が必要です

“ROON READY”ネットワークカード

Manhattan DAC IIの生産完了に伴い、オプションカードの後付けサービスは終了いたしました。

型番:MTK-OP-MHT-NW
希望小売価格:¥268,800- (税別)

本製品は、MYTEK Digital製USB DAC「Manhattan DAC II」のオプションカード取り付け部に取り付けることで、「Manhattan DAC II」にRoon対応のネットワークオーディオプレーヤーとしての機能を付加するものです。

  • DLNA(UPnP)互換のネットワークオーディオ専用LAN端子を搭載しています。LINNのKazooおよびKinsky経由での接続は非対応となります
  • 24bit / 192kHzまでのPCMデータと2.8MHzまでのDSDデータのネイティブ再生に対応します
  • MQAデータの再生に対応します(Roon経由での動作検証済み)
  • Roonに対応するほか、DLNA / UPnPとの互換性があります

※ 本製品はメーカー認定エンジニアによる取り付け作業が必要です。本製品の単品販売はいたしません
※ オプションカード取り付け作業は弊社にて行います。希望小売価格は作業工賃等全て含んだ価格です
※ 日本向け正規輸入品のみ、本製品の取り付けを行います。本製品の購入にあたり本体シリアル番号の確認が必要です

2 x 6.3mm to 4 pin XLRバランスヘッドホンケーブルアダプター

型番:MTK-BAL -HEAD-ADPTR
JANコード:4562314013535
希望小売価格:オープン

本製品は、Manhattan DAC IIおよびBrooklyn DAC+にてご利用いただけるヘッドホンケーブルアダプターです。

  • 導体に高純度銅を使用したケーブルを採用したほか、端子には高い信頼性を持つプラグを採用することで、アダプター接続に由来する信号ロスを低減しています
  • 2系統の6.3mmフォーン端子に本製品を接続いただくことで、バランス駆動に対応するヘッドホンを4pin XLR端子経由でご利用いただけます
  • 本製品を接続いただくと自動的にバランス駆動で出力されますので、特別な操作・設定は不要です
  • フロントパネルのフォーンジャックの上側に赤いカバー付きのプラグを、下側に黒いカバー付きのプラグをそれぞれ接続してください(赤黒は極性を意味するもので左右を意味するものではありません)

レビュー

【Phileweb】「正しい」「間違っている」を瞬時に判断できるDAC。MYTEK「Manhattan DAC II」導入の理由

「例えばPCM再生では、サンプリングレートが96kHz、192kHzと上がっていくほど、帯域バランスが腰高に感じられることがある。ソース起因の場合もあるが、少なくともManhattan DACやBrooklyn DACが帯域バランスを崩してしまうようなことはない。
同じことはPCMとDSDの比較においても言える。両フォーマットのキャラクターの違いは明快に描き分けつつも、根幹となる部分はMYTEKトーンで統一されているのだ。先ほどのDSDの音がナヨナヨしていないという話は、まさにこの部分に当たる。
筆者はこれまで数々のマスタリングスタジオにお邪魔して、実際にその場で製作された音源をいくつも聴いてきた。この経験が私にとっての「原音」なのだが、Manhattan DACを導入して以来、自宅で同じ音源を聴いても、サウンドイメージに違和感を抱いたことが一度も無いのである。この良い意味で“超・没個性”なMYTEKトーンこそ、常に普遍的なサウンドが求められるスタジオ機器を長年製作してきた、同社の技術力の賜物だと言えよう。」

「初めて音出しをした瞬間のことは今も脳裏に焼き付いている。視覚的に例えると、これまでの音が地上の天文台から見た宇宙の様子ならば、2はハッブル宇宙望遠鏡が捉えた桁違いに鮮明な宇宙の真の姿であった。星の数=音の数だと思っていただきたい。
ES9038PROの採用はManhattan DACの性能を飛躍的にアップさせたが、その一方で帯域バランスは引き続き「ピラミッド型」のままだ。敢えてピラミッド型と表現したのは巷のDACと比較するためで、私に言わせればこれが本来あるべき姿=フラットバランスである。中でもManhattanは、同社のBrooklyn DACに較べて、ローエンド方向への伸びが一段も二段も深い。これは紛れもなくアナログ回路とデジタル回路それぞれに用意されたトロイダルコア電源や、前方にズラッと並んだ大容量コンデンサー群といった物量投入の成果だろう。2ではここにスピードとダイナミズムも加わって、まさに鬼に金棒だ。」

【AV Watch】MQA-CDからヘッドフォン駆動まで! 話題のMYTEK製USB DACを使い倒す

「今年になってからのリスニング頻度が高いのはMYTEK DigitalのManhattan DAC IIだったりする。実はオリジナルのManhattan DACを所有していたときもそんな感じだった。オーディオシステムの空間で使うだけではなく、たとえば原稿をタイプするデスクトップPCの傍らで音楽を聴くときや、PCにインストールしているDAWで編集や実験をするなどの場合に、私はManhattan DAC IIをオーディオラックから移して使っている。」

「自分の欲しい、帯域バランス、音の立ち方、解像度の感じ、音のテンション(コントラスト)など。もちろん基本的なManhattan DACⅡの音というのはあるのだが、音のニュアンスをずんぶんとコントロールできる機材だと感じている。」

「さすがにプリアンプとしてManhattan DACⅡのSN感は良く、空間の透明度の高さや、楽器自体の持っている微小領域の響きの再現性はかなり高い。また、エソテリックでMQA-CDを再生して、同軸デジタルをマイテックに入れた時の、特に新しめの録音が聴かせる世界、たとえば諏訪内晶子がソロヴァイオリンを弾いている『シベリウス&ウォルトン:ヴァイオリン協奏曲』(ユニバーサル UCCD-40012)は2002年の録音だが、この音はオーディオ好きな人だったらその情報量や質感表現力はクセになるレベルと思う。MQA-CDのポテンシャルにも驚かされるが、DACプリとしての優位性もまた高いということだろう。」

【MUSIC BIRD】コラム「ミュージックバードってオーディオだ!」 第197回/Manhattan DAC Ⅱがやってきた

「自分の欲しい、帯域バランス、音の立ち方、解像度の感じ、音のテンション(コントラスト)など。もちろん基本的なManhattan DACⅡの音というのはあるのだが、音のニュアンスをずんぶんとコントロールできる機材だと感じている。」

「さすがにプリアンプとしてManhattan DACⅡのSN感は良く、空間の透明度の高さや、楽器自体の持っている微小領域の響きの再現性はかなり高い。また、エソテリックでMQA-CDを再生して、同軸デジタルをマイテックに入れた時の、特に新しめの録音が聴かせる世界、たとえば諏訪内晶子がソロヴァイオリンを弾いている『シベリウス&ウォルトン:ヴァイオリン協奏曲』(ユニバーサル UCCD-40012)は2002年の録音だが、この音はオーディオ好きな人だったらその情報量や質感表現力はクセになるレベルと思う。MQA-CDのポテンシャルにも驚かされるが、DACプリとしての優位性もまた高いということだろう。」

【Phileweb】MYTEK「Manhattan DAC II」導入レポ<鈴木裕編> 驚くべきMQA再生、高品位なプリ機能

「音について短く書いておくと、強い音だが懐が深くなっている。音像の輪郭を筆圧強めに描くが、それが強調感につながっていない。低域のレンジは広く、うちはAvalon Acousticsのスピーカー「Eidolon」を鳴らしているが、20Hz台中盤までの領域で曖昧になったり、やわらかくなったりせず、リニアな反応を感じさせてくれる。」

「特筆すべきはMQA CDの音の良さだ。エソテリックで再生してその同軸のデジタル出力を入れているのだが、ちょっとびっくりするくらいの生々しさだ。PCM系も352kHz/24bitまで行くとデジタル感がなくなり、元のアナログの磁気テープのニュアンス横溢である。もちろんManhattan DAC IIのポテンシャルあってのことだが。」

 

 

製品の仕様

DA変換PCM最高384k/32bit、MQA®、ネイティブDSD再生により最高DSD256、DXDに対応。ダイナミックレンジ130dB。
MQAデコーダー認証取得済みハードウェアMQA®デコーダ内蔵
デジタル入力USB2.0入力/USB Audio Class2(OSX、LINUXに関してはドライバーインストール不要、すべてのフォーマット)  

AES / EBU入力(PCM:最高384k、DSD:最高DSD128 DoP)

S/PDIF同軸デジタル入力3系統(PCM:最高192k、DSD:最高DSD128 DoP)

光デジタル入力(Toslink)1系統(PCM:最高192k、DSD:最高DSD64 DoP)

SDIF-3入力 DSD最高DSD256 (S/PDIF2,3入力兼用)

アナログ入力RCAライン入力2系統  

XLRバランス・ライン入力1系統

(オプションのフォノ・カードを挿入した場合)RCAフォノ入力1系統

各アナログ入力は、最短信号経路で設計された最先端のアナログ・アッテネータ部を経てアナログ出力およびヘッドフォン出力に直接ルーティングされています。

クロック“MYTEK フェムトクロック・ジェネレーター(TM)”  

ジッター:0.82ps

ワードクロック入出力各1系統  

複数台をスタックしてマルチチャネル用に使用可能(DSDマルチチャンネルを含む)

アナログ出力RCA出力1系統、XLRバランス出力1系統 (同時出力,出力インピーダンス50Ω)
ヘッドホン出力500mA, 6W  

出力インピーダンス:0.5Ω

2系統のヘッドホンジャックは、高い駆動力を必要とするバランス駆動ヘッドフォン用に設計されています。バランス駆動時には、MYTEK Digital製バランス駆動アダプター(別売)をご利用ください。

内蔵アッテネータ以下の3つの選択肢から選択可能です。
  • メイン出力およびヘッドホン出力に効く1dBステップのアナログアッテネータ
  • 1dBステップの32ビットデジタルアッテネータ
  • アッテネーターによる影響を嫌うピューリスト向けのバイパスモード
内蔵アナログプリアンプライン・レベル入力またはフォノ入力(MM/MC対応)、リレー制御式
オーディオインターフェース機能すべてのデジタル入力は、USB2.0経由でコンピュータにルーティングできます。 CDプレーヤーなどの外部デジタルソースやADコンバーターでデジタル化したアナログソースの録音が可能です
リモートコントロールユニット同梱、ユニバーサルリモート対応
ファームウェアUSB入力経由でコントロールパネルのアプリケーション(WinおよびMac)を使用してアップグレードすることができます

汎用

電源電圧100/ 230V AC100V(家庭用の100V環境以外での動作保証はいたしかねます)
定格18W 100V,50/60Hz
寸法432(W)x267(D)x50(H) mm
重量8 kg
保証期間2年

Manhattan DAC II - FAQ

PCMフィルタの変更方法

初期値はMQA DecoderがENBL(Enable)になっており,MQAがデコード可能になっております。このときPCMフィルタはMQA規格に従って1つのフィルタのみが固定使用されるようになり,PCMフィルタが選択できない状態になります。PCMフィルタを使用したい場合は,MQA DecoderをDSBL(Disable)に設定してから行ってください。

意図した動作にならないとき(工場出荷時状態へのリセット)

Mytek Digital製品は業務用フィロソフィーと階層構造の設定メニューを持つため、あれこれ設定を行っている内にユーザーご自身が意図しない状態となってしまうことがあります。正しく動作しないなと感じる状況となったときには工場出荷時状態へリセットすることを検討して下さい。初期値は一般的な使用において通常はケーブル接続を行って電源を入れた状態で直ぐ使える状態に調整された設定値が入っており、トラブルを解消しやすい状況を作れます。また、トラブルシューティングを行う上では前後で何を行ったかという手順を正確に追っていく必要がありますが、リセットをすることでそのスタートラインを揃えることが出来ます。よって問題解決への道筋がシンプルになり、結果的に問題を早く解決することが出来ることが期待できます。

リセットはフロントパネルのボタンを使用して行う方法と、Mytek Control Panelを用いてPCから行う方法の2通りがあります。フロントパネルから行う方法については、各製品マニュアルをご参照下さい。Mytek Control Panelから行う場合には、「Restore Defaults」と表示があるボタンをクリックするとリセットが実行されます。

RCA/XLR出力端子の出力レベルについて

仕様は下記となっております。

  • 出力レベル(Vrms):(XLR)9.75Vrms,(RCA)4.88Vrms
  • 出力レベル(dBu):(XLR)22dBu,(RCA)16dBu
  • 出力インピーダンス:(XLR)75Ω,(RCA)75Ω

接続するアンプの耐入力仕様がこれらを下回ると,音割れしたような状態となる場合があります。その際には,フロントパネルあるいはMytek Control Panelより,「Trim/Gain」設定値を調整してください。

Mytek Control Panelで一部の操作メニューが表示されない

Mytek Control Panelで操作メニューが表示されない場合,Mytek Control Panelのウィンドウを最大化するか,次の画像のように操作を行ってください。

参考

「ドラッグ」について

【Windows 10】ドライバーインストール直後にシステムサウンドが再生されない場合について

現在のMytek Digital製品向けUSB Audioドライバーは,Windows10と完全な互換性がありますが,インストール直後にシステムサウンドが再生されない状況となる場合があります。※Jriver,Foobar2000といった再生ソフトウェアがデバイスを直接制御するタイプのアプリケーションでは該当しません。

次の手順で解消されます。

1.タスクバーに表示されるスピーカーのアイコンなどから、「サウンド」 -> 「再生」タブ -> 一覧に表示される中にある,Mytek Digital 製品のプロパティを表示します。

2.「詳細」タブに移動します。

「既定の形式」という項目に、ビット数とサンプリングレートを選択するプルダウンメニューがあります。この値を一度別のものに変更し、「適用」ボタンを押し,そのあと更に元の周波数(あるいは実際に使用したい周波数)を選択して,「適用」を押します。つまり、既定とは別の値に一度変更したあと,さらに別の設定に変更するという手順になります。

例:”16ビット,44100 Hz” -> “16ビット,88200 Hz” -> ”16ビット,44100 Hz”

 

以上の手順で症状が改善しない場合,ドライバーファイルを一度アンインストールし,再インストールすることをお試し下さい。

 

ヘッドホン出力の推奨インピーダンスについて

推奨範囲は 32~300Ω となっております。

しかしながら,例えば必ずしも32Ω以下のものが使用できないというわけではなく,極端にボリュームを絞るなどではなく試聴音量として適切なボリューム値で使う限りにおいては問題ない場合も多くございます。ご購入前にこれらに不安がある際には,お取扱店のデモ機などで事前にご確認いただくことをおすすめいたします。

MQAを再生してもMQAのステータスランプが付かない,MQAとして再生されない

MQAをMQAとして再生するには「ビットパーフェクト」である必要があります

ビットパーフェクトとは

MQAファイル,またはMQA-CDとしてパッケージ化されたデジタルデータが,改変されること無く,全く同一の状態で伝送,デコード処理されることを意味します。

デジタル領域でボリュームコントロールするとビットパーフェクトではなくなります

再生ソフトウェアやデジタルトランスポートからボリュームコントロールするとデジタルデータが改変されます。リプレイゲイン,ノーマライズといった処理も同様です。必ずフルボリュームで出力するようにしてください。

MQAでは,音声波形の中で可聴域外の領域などをうまく使うことにより,MQA処理に必要なデータを埋め込みます。ボリュームを変えると音声波形が変質してしまうので,MQAとして埋め込まれた情報を取り出せなくなってしまいます。

ボリュームコントロールは,各DAC側のハードウェアボリュームを使用するか,DACから先の機器であるプリメインアンプ側などで調整することを徹底してください。

アップサンプリング・リサンプリングやビット拡張はしない

これらを行うとデジタルデータが改変されます。トランスポート機器によってはそれらの機能があったり,強制的に行うものもあるので,組み合わせる側の機器仕様を十分ご確認ください。MQA-CDの場合は,CDDAフォーマットである 44.1kHz/16bit で出力しなければなりません。

Word Clockで同期させるときは,関連するデジタルコンポーネントを必ずすべて単一のWord Clockに同期させる

PCオーディオ環境でありがちなのですが,DACはワードクロックと同期させているが,PCなどのトランスポートは同期させていない例が散見されます。このような状態で使用してしまうと,あるときは問題ないが,ある時突然ダメになったり,Aという機器と組み合わせた場合は問題がないが,Bという機器ではダメ,といったような不定の状態を呈します。MQA対応DACから見ると,ジッターという時間軸上の揺らぎによってビットパーフェクトではない状態で信号が送られてきてしまうことが起こります。Word Clockを用いる場合は,必ず関連コンポーネントすべてを単一クロックに同期させることを徹底してください。

また,Word Clockでは75Ω線を使用しますが,10M Clockでは通常50Ω線を使用します。端子の物理的形状はどちらもBNCであることが多いのですが,食い違った状態で使用されている環境の場合,ジッターというものが増加する可能性があるので留意ください。

Brooklyn DAC+もManhattan DAC IIも,MQA再生において内蔵クロックよりもWord Clockを使用することに音質上の利点は原理的にはありません。とはいえ関連コンポーネントすべての結果として音質は現出するので,使用することによって音質が変化することを否定するものではありませんが,そもそもの動作安定性という観点からは,内臓クロック設定で使用することを推奨します。

使用しているデジタルケーブルや送り出し側の接続端子を交換してみてください

デジタルケーブル起因,またはトランスポート側の出力端子のジッターにより,MQAステータスランプが付いたり消えたりする状態になる場合もあります。例えば,AES/EBUでは問題が生じ,Coaxialで出すと問題ないという場合もあり,その場合は問題なく使用できる方を使用してください。

誤解されやすい点について解説いたしますと,MQA伝送において,MQAの立場から見れば,AES/EBU(バランス伝送)とCoaxial(アンバランス伝送)に音質上の違いはありません。AES/EBUのほうが一般的に良いというようなイメージを持たれる場合がございますが,MQAはその通説には該当いたしません。ビットパーフェクトで受け取ったデータをもとに,DACがアナログ信号に変換する規格だからです。伝送経路ではビットパーフェクトであることのみが求められます。

もし前述のような事態になっているとき,使用している機材の組み合わせにおいてAES/EBUでの経路がビットパーフェクト伝送にはなっていなかったという事実があるだけで,オーディオのアコースティック的な側面からは優劣が存在しません。

同様の理由で,光デジタルケーブルでは問題が生じるが同軸デジタルケーブルでは問題がなかったり、高級なオーディオケーブルだと上手くいかず安価なケーブルだと問題が無いという場合もありえます。そのため,先入観を捨てていただき,別のケーブルで試してみるようお願い申し上げます。高級・安価という評価軸ではなく,「用途に適しているかどうか」が重要となります。

ジッターに関する捉え方

MQAに限らずS/PDIFで音飛びする等の症状も,基本的にはこれらのジッターが関係しています。そのような中で,「DAC機器Aなら問題があるのに,DAC機器Bでは問題がない」というとき,「DAC機器Aに不具合がある」と申告いただくことがあるのですが,これは一側面だけを切り取っており必ずしも適切な判断とは言えません。というのは,各DACではこれらジッターをどれだけ許容して受け取るのかという閾値がメーカー個々の方針によって設定されているためです。なるべく相互互換性に問題がおきないようにという,ある種後ろ向きな理由で閾値を低くして信号を受け取った場合,それらはジッターが多い信号だとしてもある程度許容するようになり,「おそらくこういう信号だろう」という解釈がなされて音声信号になり,結果として人間には音としてそれほど違和感のない形に補正処理される場合があります。しかし閾値を高めに設定すること(良質な信号を受けてそれをアナログ信号に変換すること)が目的につながると考えるメーカーもあるので,結果としてジッターの多いトランスポート機器と組み合わせたときに不具合が生じるという状況を示す場合があります。例えばの話としては,業務用としてなるべく高い互換性を維持することが目的の機器であるのか?や,趣味嗜好として高音質を可能な限り追求する目的の機器であるのか?といったような,ポジションが存在する場合もあるということです。ですから,これらの問題はどちらか片方に機器的な不具合が明確にあると断定できるとは限らず,各々の設計思想からくる組み合わせによって生じることがあるということを留意いただきたく存じます。

ユーザー登録時に記入するシリアルナンバーについて

ユーザー登録ページで記入するシリアルナンバーは,次のものを使用して下さい。

  • 筐体底部などに貼り付けてあるシールに記載のSerial Number

通常,筐体シール記載のシリアルナンバーと,外箱シールに記載のシリアルナンバーは同一です。Mytek Control Panel上で表示されるSerial Numberは該当いたしませんので,記入しないようにして下さい。

バランスヘッドホン用ケーブルのピンアサイン

メーカーより提供されている仕様書をご参照下さい。

XLR端子の極性について

XLR入出力端子はいずれも2番HOTとなります。

DAC製品は設定でHOTとCOLDを入れ替えることが出来ます。詳しくは製品マニュアル及び,フロントパネルメニューあるいはMytek Control Panel上の「Pos」をご確認下さい。

1番: GND

2番: HOT(+)

3番: COLD(-)

Network Card – DLNA Media Controllerとして使用できるApp

mConnect,Audirvanaが利用できることを確認しております。他のAppを使用いただくことももちろん可能ですが,動作保証並びに使用における技術サポートなどは提供しておりません。また,Kinsky,Kazooは使用自体ができません。

Network Card – MQAの再生について

USBDACで利用いただくときと同様に,ネットワークカードでの利用においてもMQAがデコードできます。ただし次の条件があります。

  • DLNAサーバーなどで改変(トランスコード)されないこと。
  • AirPlayでの再生については対応しません。
  • 再生に用いるソフトウェア側で適切な設定がなされていること。※mConnect,Audirvana並びにRoonについては推奨設定を同梱マニュアルに記載しています。

PHONO アナログプリアンプカードにおけるMM,MC入力の仕様

入力 ゲイン (f = 1kHz, RIAA) [dB] 入力インピーダンス [Ω]
MM モード 49.1dB ± 1 47k
MC 半導体アンプモード 68.2dB ± 1 1k, 500, 100
MC トランスモード 68.2dB ± 1
1k, 500, 100

ゲインはMM,MCともに固定値であり,例えばLow/Highといったような任意の切替は行えない仕様になっております。​